第55回全国大学選手権大会1回戦〔11月24日〕/福岡工業大学vs北海道大学/試合レポート

福岡工業大学 vs 北海道大学

福岡工業大学
北海道大学

平成30年11月24日(土) 天候:晴れ ミクニワールドスタジアム北九州【福岡】

11:30キックオフ

福岡工業大学 北海道大学
前半 後半   前半 後半
7 8 T 0 0
7 8 G 0 0
0 0 PT 0 0
1 0 PG 0 0
0 0 DG 0 0
52 56 0 0
108 合計 0
反則
PK FK PK FK
2 0 前半 2 0
3 0 後半 1 0
5 0 合計 3 0

記者会見

北海道大学

北海道大学

〔部長〕西村裕一
今日は我々の目標であった、北海道代表として初めての大学選手権に出ることができ、喜びと同時に誇りに思っている。
ただ、やはり感じてはいたが、本当に強いチームに当たった時に何をしなければいけないかを痛感させられた試合だった。力が強いとか身体が大きいとかいうだけではなく、基本的なパスやキックの技術など何も通用しなかった。レベルの差を痛感した。
だが、私たちとしてはここで終わりではなくて、今後はこの差を少しずつ詰めていき、北海道・東北代表を少しでも強くしていければと思う。選手の中には若い選手もいるので、今日のこの相手、強いチームと試合が出来たということを忘れず、これから練習をしていくことが大事だ。
福岡工業大学さんには是非これから先、勝っていただき、関東・関西の大学に挑戦していく姿を私たちも楽しみにしている。「本日は有難うございました。」

〔主将〕伊藤智将
本日はこのような素晴らしい環境で試合をさせて頂き、とても幸せな機会だった。
自分たちがこの一年間、大学選手権に出るために練習してきたプレーは、東北・北海道では自信をつけることが出来ていたのだが、今日は福岡工業大学さん相手に全く通用しなかった。とても大きな差を見せつけられ、これからの後輩は大変だと思う。しかし、何が足りないか考えてもらい、この差を埋めていけるように頑張っていって欲しい。そして東北・北海道には素晴らしいライバルが沢山いるので、東北・北海道全体としてラグビーを盛り上げ、九州代表相手に勝ちにいけるようなレベルに上げていって欲しいと思う。「本日は有難うございました。」

――どのような戦い方をしようと、この試合に臨んだのか?

伊藤智将 トンガ人留学生の2人にゲインされると試合が成り立たないので、3人でタックルに入ろうということを徹底していた。前半の最初の部分だったり、後半の途中であったり、タックルが続いた時間帯もあったが、1回でも1対1になったり、タックルが甘くなると大きくゲインされ、そこから苦しい展開になってしまった。1回のミスが大きなゲインにつながった。

――大きな差があったということだが、戦ってみて具体的にいうとその差はどういう所か?

伊藤智将 まずフィジカルの部分。1対1のコンタクトで必ず前に出られてしまった。それからパスの技術であったり、ラインスピードであったり、キックの正確さであったり、ゲームを進めるうえでのクレバーさであったり、全ての部分で上を行かれていると感じた。

――ハーフタイムに選手たちにどういった指示を出したか。東北・北海道代表決定戦の時と比べて、選手のパフォーマンスはどうだったか。また選手にどのような声をかけてあげたいか?

西村裕一 基本的に、後半の戦術についてはコーチと主将に任せてはいたのだが、前半は声が足りずコミュニケーションが不足した部分があったので、しっかり声を出して自分たちが受け身にならないで欲しいということを伝えた。
(東北・北海道)代表決定戦の時より受け身になっていた印象がある。(東北・北海道)代表決定戦の時のほうが、まだ思い切って行けていたのかなと。少し緊張したような感じではあった。
私達は東北・北海道でしばらく勝てなかったので、そこで勝つことが目標としてやってきたのだが、これでその先にこれだけ強い相手がいるということが分かった。今後はこの相手の強さ、今日の痛さを忘れないで、来年以降目標をレベルアップし、意識して練習して欲しいと思う。

――大学選手権には北海道の大学が代表として出場できれば良いか、それとも北海道大学の後輩たちが北海道代表として出場して欲しいか?

伊藤智将 後輩たちが大学選手権に出場して欲しいと思う。今年1年やってきたことを更にもう1段レベルアップし、基礎の部分、基礎の練習からこの舞台を意識した練習をし、またこの舞台に戻ってきて、もっと良い戦いをして欲しい。

――創部95年目、北海道勢として初の大学選手権出場。OBや北海道ラグビー関係者からのエールや期待の声も多かったと思うが、それについてどう思うか。また108対0の大差ではあったが、歴史的な貴重な80分であったと思うがどうお考えか?

西村裕一 北大ラグビー部が95周年、OBの皆様が日本全国各地にいて、北海道大学としては名古屋よりも西で試合をするのが今回初めて。そういうこともあって、関西や九州のOBが沢山来てくれた。これを機会にもう一回OBの力を結束し、現役を盛り上げる核になって欲しいと思う。
北海道協会としても、今回北大がここまで来たということで、もう一度そこを意識してもらい、他大学も含めた全体のレベルアップをしながら、東北・北海道共にレベルアップをしていくということをしないと、こういう相手が北海道にはいないので、そういうことを含めて考えないといけない。

伊藤智将 自分も後輩たちも涙を流している選手が多く、今は悔しい気持ちで一杯だ。悔しいと言える点差ではないかも知れないが、自分たちがやってきたことがあまり通用しなかった。
 後輩達には、この悔しさを忘れないでいて欲しいと思う。時間が経つにつれてこの点差を見ると全然駄目だったなとなるかもしれないが、ディフェンスが続けられた時間帯もあったし、敵陣のゴール前まで行けた時間帯もあったので、なんとか戦えた部分を更にレベルアップして、相手に圧倒された部分を修正し、後輩達には今日をスタートとしてこれから頑張っていって欲しい。


福岡工業大学

〔監督〕宮浦成敏
こういう素晴らしいスタジアムで試合をさせて頂き、更に地元ということで、だらしない試合は出来ないということで引き締めた。去年の敗戦も踏まえ、今日は本当に真剣勝負ということで試合に臨んだ。「有難うございました。」
今日の試合は、ディフェンスが素晴らしいチームと聞いていたので、最初の10分やはり相手のディフェンスでテンポに乗れなくて苦戦した。一発で止めてくる低いタックルに我々も苦戦し、テンポをコントロールすることが出来なかった。10分前後の所で、ようやく本来のアタッキングラグビーをすることが出来た。
次回の朝日大学戦に関しては、やはりトンガ人を含め外国人が3人いる。非常に能力が高くて、フォワードも安定しているし、バックスも決定力がある。10番のスタンドオフも素晴らしいゲームコントロールをする。我々も今日、北海道大学さんが見せてくれたようなディフェンスをし、それからアタックをしっかりやっていく。やらなくてはならないことは、セットピースで安定した試合、我々のアタッキングラグビーに持ち込めるようなゲームプランにしていかないとと考えている。

〔主将〕佐竹克基
ゲームの入りの部分で、北海道大学さんの低い激しいタックルで戸惑う場面もあったが、1週間準備してきたことを出せたのがこの結果に結びついたのかなと思う。
朝日大学戦に向けては新しいことをやるのではなく、自分たちの強みである縦を活かし、そのあとバックスリーで取り切るというところを、より精度を高くやっていきたい。

福岡工業大学

――北海道大学のチャレンジ、気迫をどのように感じたか?

宮浦成敏 最初ディフェンスの勢いというか、一発必中というか、ターゲットを見据えてミスタックルしない、そういうところでリズムに乗れなかった。元々ディフェンスを強化してきたチームとは聞いていたので予想はしていたが、かなりタックルをみせてくれた。

佐竹克基 実際にコンタクトをしてみて、北海道大学さんの気迫、気持ちの部分が伝わってきて、自分たちもそれに負けてたまるかと。それを上回る気持ちでいこうをと思った。

――トンガ人留学生2人のポジショニングについては?

宮浦成敏 ポジショニングについては、我々のアタックストラクチャーに則ってやっている。それと彼らの判断もあるが、ブレイクダウンの状況を見ながら、ストラクチャーに則ったアタックをセットアップしている。

――トンガ人留学生2人をフォワードに入れて、相手を消耗させたいという意図があったと思うが?

宮浦成敏 セットピースが春シーズンから苦戦していて、フォワード、タイトファイブが育っていないということがあった。フォワードがコントロールを失っては、良いバックスリーがいてもトライが取れない。まずフォワードで安定した球出しと、セットピースを安定させること、またフォワード近辺で彼らにボールを持たせて、ディフェンスを引き寄せるということが狙い。
(彼らは)かなりパンチがあり、必ずボールを持つと前に出てくれるので、フォワードで前に出して、ディフェンスラインを少しでも集めてバックスで勝負すると考えていた。結果的に彼らがトライを量産、ディフェンスでかなりボディブローが効いてきた。ディフェンスで綻びがでたところに、彼らが縦にいってくれた。ゲームプランとしては良かったのではないか。

佐竹克基 近場でゲインしてくれ人数を集めてくれるので、バックスリーの自分としてはスペースが広くもらえて仕掛けやすくなり、助けられているなと思う。

――次戦は相手も警戒してくると思うが?

宮浦成敏 もう少し朝日大学さんのことを分析し、彼らの配置だとかゲームプランをもう1回考え直さないといけない。

――ファカタバ選手は全てゴールキック決めた。今後も貴重な得点源になると思うが、入学した時から素晴らしかったのか?

宮浦成敏 よく練習している。ゴールキックも精度が上がっているし、こういう試合になればなるほど決定率が上がってきてる。評価したいと思う。


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